塗装について
塗装とは大きく分けて二つの方法があります
①オイル塗装
再生可能な自然の植物油を材料に染み込ませることにより、材料を保護し、ホルムアルデヒドなどの化学物質を含んでいない、塗料を使用した自然に優しい塗装方法。
②ウレタン塗装
クルマの塗装などに代表されるように、材料の表面に樹脂の膜をつくり、表面を保護する方法
この二つの塗装方法について説明させていただきます。
当倶楽部の商品は、基本的に①のオイル塗装を施してあります。
特注で②のウレタン塗装をお選びいただくことも可能です。
塗膜の有無による違い
◆オイル塗装
先に説明したように、オイルを材料に染み込ませることにより、材料を保護する方法です。
したがって、木材の表面に塗膜を作るのではなく、木材の導管などに植物性のオイルを染み込ませて固まらせ木材自身を強くする塗装方法です。
オイル塗装の良い点
・木材の質感を損なわずに表面の保護が出来る
(手触りで木の温かみを感じることができる)
・木の変化を楽しめる
(常に手入れをしていると(磨き・Wax)ツヤ・深みが増す)
・傷などがついても自分でリペアできる
オイル塗装の悪い点
・テーブル天板などで湯飲みや花瓶など水気のあるものを置いていたりすると、染みになったりする
・木の呼吸を妨げていないので、エアコンやファンヒーター等の風が直接長時間当たると、局所的な乾燥により、反りやヒビが入ったりする。
◆ウレタン塗装
材料の表面に合成樹脂の塗膜をつくる方法です。
簡単に説明すると木材の表面にビニールやガラスを貼りつけたような感じです。
ウレタン塗装の良い点
・表面に塗膜があるので、水等に強くなる。
・塗膜が厚くなればなるほど深みが増してきますので、豪華な印象を受けるようになります
ウレタン塗装の悪い点
・塗膜が厚くなればなるほど下の材料の素性がわからなくなってきます。
(無垢材でも、合板でも、プラスチックに木目がプリントされていても、はた目にはそれらしく見えてしまう)
・傷・ヒビなどで塗装にダメージを受けると、商品の価値・見栄えが悪くなってしまう。
塗膜の有無による価格の違い
手間のかけ方が価格に反映
一概にどちらが安い、高いとは言えません。
単純な言い方をすれば、現在売られているオイル塗装の定番品をウレタン塗装に変更すると、数千円~のアップとなります。
これは、とりあえずの塗装をしようと思った場合には、ウレタン塗装のほうが手間がかかるためです。
ただ他の塗装も、家具製作作業と同じで、手をかけようと思えばいくらでもかけるところがあり、手をかければかけるほど価格も値上がりしてしまうのです。
塗装の見た目の違い
見た目を写真で比較するのは大変難しい
右の写真を見ていただければお分かりのように、写真では見た目はほとんど変わりません。
写真に対して、右側が無塗装。
左側が塗装後となります。(材質はアルダー材)
そして、それぞれの上側がウレタン塗装
下側がオイル塗装を施しています。
斜め横から写してみると、下の写真のように見えます。
若干、表面のツヤ具合の違いが確認できますね。
で、どちらの塗装が良いのか??
上記のように、オイル塗装は通常の工業製品とは違う!!
ということが基本となっておりますので、そのような知識がないとその魅力を堪能できないものです。
良くお客様からいただく質問への答え
●取引関係の会社などへ贈るの記念品など、一目見た時の重厚さが必要だと考えるときには、ウレタン塗装を選んでいただく。
●ご自分で商品を楽しみたいときには、オイル塗装の良さをわかった上でオイル塗装の商品を選んでいただく。
ただ、オイル塗装は扱いにくい!という先入観はあまり持たなくて良いと思います。
普通どおりにお使いいただける安心な塗装方法です。
固いことは考えずに、自然体で、広い心を持って手触りの良い、お気に入りの家具に囲まれた生活をお楽しみください。